たとえばメンがヘラっても

だらだら書きます、よろしくね。

撫でてくれたのは嘘だったんだ

おはようございます。

今回のタイトルは、クリープハイプの「愛の標識」から。撫でたという行為が、嘘になる事はないのにね。でも、そう感じてしまうのは、何故だろうね。

 

 

大好きな人と、2017/09/10から約2年間付き合った大好きな人と、2019/09/20に、お別れしました。

 

 

 

なんとか、8月下旬からの苦しすぎる前処置と、9月頭の末梢血管細胞移植も終わり、へろへろになりながらも、何度か走馬灯をみながらも、一歩ずつ治療は前に進んでいました。

 

 

 

それは、突然、訪れました。

 

 

 

 

2019/09/20

 

その日は、彼氏にとって思い入れのあるゲームの発売日でした。

 

朝「おはよ〜」とLINEをして、「ゲームどう?」と聞いたら「もうすぐクリアする!」と返してくれました。そして、自分が実況しているYouTubeのURLを送ってくれました。

 

 

私は実況を見て、クリアしたところを見届けて「おつかれー!おめでとう!!」みたいなことを言って、ふと気付いてしまったのです。

 

 

 

 

気付かなければ、良かったのに。

この時、なにもしなければよかったのに。

自分から、地獄に身を投げてしまったのです。

 

 

 

 

 

「ん?実況してるってことは、それ用のTwitterアカウントとかあるのかな?」

 

 

 

 

 

 

彼氏は以前からよく「YouTuberになりたいなー」と言っていました。

 

だから、実況している姿を見て、すごく嬉しかったんです。愚かにも、私はTwitterで検索しました。

 

 

 

案の定、実況垢はすんなり見つかりました。

 

いくつか動画もあげていて「おぉー!なんだよ、頑張ってるじゃん!教えてくれても良かったのに〜、拡散するし、再生しまくってあげるのに〜!でも嬉しいなぁ」などと呑気に考えていました。

 

ツイートを見ていると、RTされているものもチラホラ。

 

「お!RTもされてるじゃん!すごいなぁ、嬉しいな。どんな人がRTしてくれているんだろう?」本当に愚かな私は、RTしているアカウントに飛んでしまいました。

 

それが、彼氏のバチバチのエロ裏垢であるだなんて、これっぽっちも考えずに。

 

 

 

 

「あー、知らん人のエロ裏垢かぁ…なんで?」そう思ってプロフィールを読んで絶句しました。

 

 

 

「宮城」「院生」「ダーツ」「お酒」「軽自動車」「25歳」

 

 

 

彼氏にぴったり当てはまる言葉たちでした。

 

 

おそるおそる、ツイートを見ました。

彼氏の実況垢をRTしたあとの呟きは「私の声が聞きたい人は、RTしたやつ見てみてね」という呟きでした。

 

 

 

 

なにが起こっているのか理解できませんでした。

 

 

 

 

怖かったけど、全ツイートを遡りました。

 

 

「ホテル行ったあとに、ブラのサイズ合ってないから下着屋さんに連れて行くことがあるんですけど〜」

「たまに複数プレイの主催してますよ」

「ベッドで拘束しましょう」

「クンニの日、遂行できた」

「久々に複数でしたいな」

「車出せるので、お迎えも行けますよ」

 

 

 

もう訳が分かりませんでした。

 

手の震えは止まらないし、頭の中はごちゃごちゃで、何が何だか分かりませんでした。

 

 

 

でも、それは、間違いなく、様々な裏垢女子に絡みまくり、通話を募り、卑猥な写真を求める、彼氏の裏垢でした。

 

 

 

 

一時退院中に私と出掛けた時に食べた、千疋屋総本店のゼリーの写真が、何よりの決め手でした。

 

ほぼ同じ写真を私は持っていました。

 

2人の思い出アルバムに、彼氏が、追加してくれていたから。

 

 

 

 

どうしたら良いのかわからなくて、私は、姉と、大学の頃からの友人氏、中学からの友だちに助けを求めました。

 

 

 

みんな「え?」「どういうこと?」「本当に彼氏なの?」「信じられない」と言ってくれました。

 

でも、私は、千疋屋総本店の写真を見せました、みんな「そんな………」と言葉を失っていました。

 

 

 

私は、彼氏の裏垢のツイートをひたすらスクリーンショットしました。

どうか、勘違いであって欲しいと願いながら。

 

 

 

私の誕生日にも女の子にリプライ送っているし、私が前処置で苦しんでいる間にも、クンニの日がどうのとか、私が移植をしていた日にも複数プレイがどうたらとか。

 

 

悲しくて仕方なかった。

ただ、ひたすらに、悲しかった。

このまま死んでしまいたかった。

私を、殺して欲しかった。

 

 

 

 

 

私は「彼氏と通話して、スクショを送って、話を聞こう。まずは、それからだ。」と決意しました。

 

 

 

 

そのあと、平静を装って、彼氏に「今日、夕方でも、出来たら通話したいな」とLINEを送りました。なにも知らない彼氏は「いいよー!」と、いつも通り承諾してくれました。

 

 

 

 

怖かった、待っている間も怖かった。

 

 

 

 

 

 

 

「通話いいよー!」

 

 

彼氏から連絡がきました。

ガタガタ震えながら、私は通話ボタンを押しました。

 

 

 

 

少し話したあと「聞きたいことがあるの」と言って、裏垢のプロフィールのスクリーンショットを彼氏に送りました。

 

 

 

 

 

「これ、誰?」

 

 

 

 

 

 

彼氏は軽く笑って「あ、○○さんかー」と言いました。

「え?」と返したら「私じゃないよ?」とハッキリ言われました。

 

 

 

 

その言葉を信じたかった、本当に信じたかった。

 

 

 

 

でも、私は、そこまで馬鹿じゃなかった。

 

 

 

 

 

 

馬鹿だったら良かったのに、もっと、もっと馬鹿だったらよかったのに。

 

 

 

 

 

 

 

「本当に?」

「うん」

「じゃあ、なんでキミの実況垢をRTしてるの?『私の声が聞きたい人はRTしたやつ見てみてね』っていう呟きは、何?」

 

泣きながら、声を絞り出して、私は、聞きました。怖くて怖くて仕方なかったけど、聞きました。

 

 

 

 

「ごめん」

 

 

 

 

 

「質問に答えて…」

 

 

「ごめんなさい」

 

「違うの、質問に答えて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「私です…………」

 

 

 

 

 

 

 

彼氏は認めました。

 

 

 

 

 

 

何より一番悲しかったのは、最初にしらばっくれようとした事でした。

 

私はチョロいから、押し通せると思ったのかなぁ。

 

 

 

 

もう涙は止まりませんでした。

 

詳しい通話の内容は省きますが、彼氏は泣きながら何度も何度も謝ってくれました。

 

泣いている彼氏は、初めてでした。

 

 

 

 

 

 

 

私は「ごめんね、今までありがとう」と告げました。

 

 

 

彼氏は「もう、ダメだよね………」と返してくれました。

 

 

 

私は正直に「多分私はこの事を忘れられない。ふとした時に、思い出して苦しくなってしまう。そして、あなたがこの先なにをしていても、なにもなくても、ずっと疑い続けてしまう。それは、あなたを傷付けてしまうし、悲しすぎる。ごめん、本当にごめん。」と話しました。

 

 

 

 

 

「でも、移植を受けるとか、生きようとか、決めることができたのは 全部あなたのお陰だよ。本当にありがとう。大好きだったよ、ううん、大好きだよ。どうか、ちゃんと幸せになってね。元気でいてね。私は、本当に、ずっと一緒にいたかったよ。ずっと一緒に居られると思っていたよ。あなたは、私の、生きる希望だったよ。寂しい思いをさせてしまってごめんね、本当にごめんね。今まで、本当に、たくさん沢山ありがとう。楽しかったよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、50分ほどの通話で、泣きながら何度も伝えて、私は電話を切りました。

 

 

 

 

 

 

私は、生きる希望を自らの手で壊してしまいました。

 

 

 

 

 

私の軽率な行動がなければ、あの時なにも検索しなければ、なにも知らずに済んだのに。

 

 

 

 

 

 

きっと今日も、明日も、その先も、いつものように「おはよ〜!」と連絡ができたのに。

 

 

 

 

 

私は、愚かです。

本当に、愚かな人間です。

 

 

 

 

 

 

 

そもそも私たちが出会わなければ、私が彼に恋をしなければ、私があの日会いに行かなければ、私が告白なんかしなければ、私が、私が、わたしが、あぁ、もう、どうすれば良かったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神様、いるなら教えてください。

 

 

 

 

 

 

なにが正解だったんですか。

 

 

 

 

 

 

 

おわり